1975年卒 医学部医学科 
久保田 俊郎先生

(国家公務員共済組合連合会 東京共済病院 病院長 東京医科歯科大学名誉教授,ソフトテニス部前顧問)

水野 哲也先生、東京医科歯科大学教養部 人間科学系保健体育学教授として、長期間のお忙しい職務を見事にまっとうされてのご退任、誠におめでとうございます。また、ご苦労様でした。
私は医23回生で、大学入学後すぐに軟式庭球部(現ソフトテニス部)に入部したので、軟庭部とのお付き合いはかれこれ50余年になります。私の教養部時代は学園紛争の真っただ中で、無期限ストライキのため約1年間授業はなく、ひたすら軟式テニスに励んでおりました。当時部員は少なく、1年先輩の腰原偉旦先生、須田英明先生等を中心に指導を受けましたが、団体戦のたびに人数合わせで技術的にもまだ未熟な私にもお鉢が回ってきて、それでやっと人数が揃うという状況でした。その後部員の数も徐々に増え、私がマネージャーを務めた頃にはかなりの数となり、素質があり経験豊かな部員も目につくようになりました。しかし当時の軟庭部で残念だったのは、良き技術指導者の人材が乏しかったことで、それもあってか私が現役時代には好成績を残すことが、なかなか難しかったと記憶しております。
ところが、医学部を卒業し長いブランクの後に久しぶりにソフトテニス部のコンパに出席したところ、我々の時代とは見違えるほどクラブ全体の実力が上がっており、団体戦や個人戦でも優秀な戦績を修めていることに驚くとともに、嬉しく思いました。その頃クラブ内には顧問の平岡昌和先生とともに、本学教養部に赴任された水野哲也先生の存在が際立っておりました。クラブの後輩から聞くところによると、水野先生のソフトテニスの腕前は全日本クラスで、その指導力も素晴らしいということでした。今思うと、水野先生が当ソフトテニス部の技術顧問として部員の指導に当たられことが、当クラブにとって運命的な出来事であったと確信しております。
その後当クラブとは縁があって、平岡先生から顧問を引き継ぎ11年間務めましたが、多少の波はあったものの終始安定した成績を修め続けられたのも、水野先生のご指導の賜物と思っております。先生は技術的な指導に留まらず、練習方法や試合での気力の大切さ、そして自信と勝負強さを部員に植え付けて頂いたと思っております。私の顧問時代には、クラブの行事の際たびたび水野先生とお会いしましたが、その度ごとに先生と部員の間の親密さを肌で感じることができ、先生のお人柄が偲ばれました。また私が本学教授を退任する際、退任祝賀会を企画されたお一人として先生にはお世話頂き、部員やOBとともに祝って頂いたことに感謝しております。今度は水野教授のご退職を祝う会に出席し、これまでのご苦労をねぎらわせて頂くつもりでおりましたが、コロナ禍のため今のところそれもかなわず、誠に残念であります。
先生におかれましてはご退任された後もお忙しいことと拝察致しますが、奥様やご家族と共にゆっくりとした時間を過ごされますよう祈念申し上げます。
水野先生、本当に有難うございました。
改めまして、学年一同より定年御退官心からお祝い申し上げます。先生のご厚情に深く感謝申し上げるとともに、今後益々のご活躍とご健康をお祈りしております。

久保田 俊郎先生

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